CMS『Google Sites』のデザインテンプレート機能をレビュー
『Google Sites』は、無料でサイトを構築できるサービスです。HTMLやCMS、Wikiについて知らなくても、簡単にサイトを構築することができます。
今回は、このサービスを使って実際にサイトを構築しながら、よくあるWebのCMS製品とどう違うのかを比較レビューしてみました。
(この記事は「ホスティング+CMSの『Googleサイト』がスゴイ」の続きです)
図:Google Sitesのテーマ(デザインテンプレート):
【デザイン】
サイト全体に適用される、レイアウトと配色と背景画像の組み合わせをGoogle Sitesでは「テンプレート」ではなく「テーマ」と呼びます。50種類のテーマがあらかじめ用意されていて、この中から好きなものを選べます。あっさりしたものが多いですね。一番右下のテーマがGoogleらしいデフォルトのテーマです→
【配色とフォント】
配色とフォントの設定はテーマごとに定義されていますが、さらにカスタマイズすることができます。要素ごとにテーマのデフォルトを適用するか、カスタマイズするかを細かく設定できます。変更を適用するとどう見えるかを同じ画面上でリアルタイムでプレビューできるのがスゴイです。テンプレートのカスタマイズは、CSSを直で編集させるCMSが多いので、このようにカスタマイズも設定画面上で完結するCMSは珍しいです。
図:Google Sitesの配色パターン:
【レイアウト】
ヘッダー・サイドバー・フッターの3エリアの位置と面積がテーマごとに定義されています。変更も可能です。
図:Google Sitesのサイトレイアウト編集画面:
ヘッダー:オリジナルのロゴを入れるかどうかと、高さ(ピクセル数)を変更することができます。その他のテキストやリンクを入れることはできません。貴重な領域の有効活用のため、サイト共通のリンクやバナーなどを入れたいことが多いので、ちょっと不便です。
サイドバー:左右のどちらに配置するかと、幅(ピクセル数)を設定できます。サイドバーには、決められた要素なら追加することができます。
- ナビゲーション
- AdSense
- テキスト(固定文言)
- 最近の更新履歴(他人の更新も含む)
- 自分の更新履歴(ログイン中のユーザー自身が更新した履歴のみ)
- カウントダウン
通常の更新履歴と自分のみの更新履歴が区別されているのが、コミュニティによる共同更新を前提とするWikiらしいです。Google Sitesは、やはりWikiなんですね。
フッター:「利用規約」「不正行為を報告」「印刷」「Powered by Googleサイト」というリンクが必ず入ります。高さの変更はできず、独自のテキストやリンクを入れることもできません。ヘッダーとサイドバーはなくすことができますが、フッターは必ず全ページに入ります。自由度が一切無いのは無料サービスの代償、ということでしょうか。
【ページレベルのレイアウト】
テーマはサイト全体に適用され、ページごとに変更することはできません。ブログやWikiも同様ですね。
図:Google Sitesのページレイアウト:
そのかわり、テーマでは規定されない中央のコンテンツ部分は、レイアウト(カラム構成)をページごとに変更することができます。左のような9種類のレイアウトが定義されています。
最初は左右等分のカラム構成にしておいたものの、その後の更新で左側のコンテンツが増えたために、右カラムがサイドバーになるレイアウトに変更する、ということも可能です。
結局はtableタグでレイアウトされことになるのですが、HTMLを意識しないでレイアウトを直感的に変更できるのが便利です。