コンセプトダイアグラムからKPIを抽出した空港の例
コンセプトダイアグラムは、Webサイトやビジネスそのもののコンセプト(存在意義)を図解する手法です。1990年代後半に、Webサイトを構築するインフォメーションアーキテクト(IA)がサイトマップを作る手前の段階で用いた設計方法論の一つです。文献やサンプルはほとんどなく、ドットコムバブルの崩壊とともに廃れていった手法ですが、筆者はこれをペルソナ・シナリオの代替えとして発展させ、Web解析で追うべきKGI・KPIを定義するための整理・表現方法として活用することを提唱しています。
まだうまく説明し切れていないのですが、サンプルをもう一つ公開しておきます。
コンセプトダイアグラムは、あくまで「コンセプト」の図解であって、マップではないのです。現状(や理想)の関係性を事実として淡々と描くのではなく、誰にどうなってほしいのか、という意図を込める必要があります。
その結果、図は躍動感を持ちます。コンセプトに基づいて「ゴール」を達成するために、誰の何をどう変化させる必要があるのか?
すると、いろいろなペルソナとシナリオが見えてくるはずです。しかも全体像を把握しやすいので、抜け漏れのない形で。
さらに、ゴールをKGIに、KGIをKPIに分解して定義することが容易になります。この例の場合は、以下のようにKGIとKPIを定義してみました。
KPIに影響を与える要因も考えてみました。このうち、黄色い部分はオンラインで対応(訴求)できます。
ちょっとした対話とサイト診断をベースに想像しながら作った架空事例なので、深いビジネス理解に基づいているわけではありません。手法の具体例として、ご参考まで。
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