SharePointの海外事情
海外のサイトでよく話題になるマイクロソフトのSharePoint。最近多い話題としては、
- SharePointは使いにくいが、最近は良くなってきた
- 某CMSがSharePointとの連携機能を実装した
- 某CMSはSharePointキラーなのか?
- 企業内に散在するSharePointを一元管理するポイント
そういえば私も2006年にMicrosoft主催の「ECM Day」で講演させていただきました。当時は日本のマイクロソフトもいよいよECMに本気になった!と驚いたものですが、その後はいま一つ盛り上がっていません。海外では、SharePointはどのように位置付けられているのでしょうか?
SharePointは安い
- Windowsサーバーを導入済みの場合、Windows SharePoint Services(Microsoft Office SharePoint Server=MOSSではない機能限定版)なら無料で導入することができます。
インストールが簡単
- 既存のWindowsサーバーにインストールするだけ
- 既存のパッチ適用プロセスに乗せられるので運用が楽
このため、
- MS派のIT部門が好んで導入することが多い
- 現場が勝手にイントラネットを立ち上げることも
そして、その結果、
- 現場のニーズに合わず、使いにくいという不満の声が増える
- 中央集約によるガバナンス体制が構築できない
- コンプライアンスや情報セキュリティ上の課題を抱えることも
ということが起こるため、賛否両論の声が上がる、という状況のようです。
とはいえ、実際にUSでは普及しているのは事実なので、各種CMSベンダーはコネクタを提供し、共存を試みています。
SharePointは実際どうなのか?
勤務先でアクセス解析に関するイントラネットを構築するためにSharePoint 2003(古いバージョン)を実際に使っている感想としては
- 機能や操作性が独特のため、CMSと思って使うと期待に合わない
- デザインやUIにこだわらないイントラネットであれば、慣れれればそこそこ使える
- 大きなカスタマイズはデベロッパーの協力が必要になるので、可能性を最大限に引き出すのが難しい
- Officeとの連携は便利
- 開くとチェックアウト、上書き保存すると古いバージョンが自動保存される
- Windowsからは通常のファイルサーバーとしてマウントできて便利
- ブラウザはIEを使う必要がある
日本のイントラネットといえば、サイボウズのようなグループウェアやLotus Notes、手打ちの静的ファイル、社内構築Webアプリ、がまだ多いのではないでしょうか?Web ReleaseなどのWeb CMSを使ってイントラネットを再構築した、という話も聞きます。マイクロソフトが本気になれば日本でもSharePointはもっと普及しそうですが、日本独自のマーケティング戦略でもあるのでしょうか。自分がWeb業界にいるので気が付かないだけ?